令和元年2019年は、予定通りインターネット広告が一等賞

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 このブログでは、広告カテゴリーの記事で、ずっとインターネット広告費の動きに注目してきたが、予想通りというか、予定通りにインターネット広告費がテレビメディア広告費を、令和元年、上回った。レポートが発表されたのが昨年の3月だから、いまさら、ここに書くのは時期を逸した感はあるのだが、それでも、いちおう総括みたいなことはしておきたい。もう、そろそろ2020年の広告費レポートが出るだろうから、そのときはそのときにまた。

 例によって、2019年の広告費レポートは電通さん。

 レポート冒頭のグラフを見れば一目瞭然、「まぁね~」てなもんである。テレビメディアが2兆円を目前にしてウロウロしている間に、亀さんのように順調に伸びてきたインターネット広告が2兆円をあっけなく飛び越えて、大台の2兆1千億円。広告をずっと牽引してきたマスメディアはそのリーダーとしての役割を新興勢力に譲ったという構図である。

 この時代の流れが必然であることは、以前に述べたからここでは繰り返さない。もうひとつ興味深いのは、このレポートでも述べられているがデジタルトランスフォーメーションの動きだ。

・前年新設したマスコミ四媒体由来のデジタル広告費とは、マスコミ四媒体事業社などが主体となって提供するインターネットメディア・サービスにおける広告費。
・マスコミ媒体社のデジタルトランスフォーメーションがさらに進み、インターネット広告費より高い成長率となった。長年蓄積してきた非デジタル領域でのコンテンツ制作やユーザーへのリーチ(到達率)に関する知見が、デジタル領域においても広く活用されている。

 つまり、マスコミがインターネットをいかに上手に取り込めるかどうかが、これからの広告戦略では重要になってくる、と。ずっと前からメディアミックスという言葉でさんざん言われてきたことではあるが、どちらかに偏ったメディア利用では効果がないという分析。インターネット側にシフトしていった広告主たちに「従来メディアに帰ってこいよ」と呼びかけ誘っているわけである。デジタルトランスフォーメーションという言葉を生み出したところが素晴らしい。かつてCI(コーポレートアイデンティティ)という広告商品が落ち目になったとき、ブランディングという言葉を新たに生み出して付加価値を高めていった広告業界のこれもまた戦略である。

 いずれにしろ、昨年は、おうち生活、テレワークなど、インターネットへの追い風がビュンビュンと吹きまくっていることは確実だ。もうすぐ出るであろう2020年レポートが楽しみである。

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