新そば打ち体験

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そば打ち
そば打ちは、二度目の体験だ。
一度目は、もう10年以上前のこと、
奈川村でのイベントだった。
このときは、取材半分、遊び半分。
そばを少し触って、少しこねて、
少し切ってみた、という程度。
新そばはおいしい、けれど、
自分で切ったそばはうどんのようだった!

二度目の今回は、去る11月11日、
NPO「飯綱高原よっこらしょ」が開催したイベント。
スタッフとして関わっているので、
おもしろいウラ話はいろいろあるが、
それはさておき、そば打ち体験のお話。
当日は、うれしいことに満員御礼。
戸隠のそば工場が運営している
そば打ち体験ができる施設まで、
総勢60人近くが馳せ参じたのであった。

そば粉にお湯を注ぐと、
香りがふわっと起こり、
粉からさらさらの玉にして、
その玉から、こねて、こねて、
大きな玉にして、
粘土いじりのようで、このときは童心。
玉にしたものをこんどは
棒を使って延ばしてゆく。
まる~くなるように
丁寧に向きを変えながら
玉を延ばして円にしてゆく。
真ん中にへそを残すのがポイント。
さらに延ばして半径70センチくらいに、
この丸い円盤になるまで、無心。

でも、ここからが難しかった。
棒にそばをまきつけて
それをくるくるっとまわして
延ばしてゆくのだ。
指導のおばさんが来て、
見事にお手本を示してくれる。
パタンパタンと巻かれたそばが台を打つ。
そのリズミカルな音は
凡人にはまねできないだろうという
達人の領域を感じさせた。
僕が真似してもうまく音が鳴らない。
これは、くやしい、ホント。
このプロセスで
せっかく丸く平らに伸びた円形のそばが
あっちこっちで少し破れてしまった。
ちまちまと破れの補修をしながら、
そば打ちの奥深さを思うのであった。

そして十分に延ばしたら
円形のそばを半円にたたみ、
さらに半分にたたみ、さらに折りたたむ。

まな板に載せて、
でっかい包丁で切る。
少しずらして、また切る。
この作業は、われながらうまくできた。
そばの太さになってくれた。
いい包丁といいずらし板のおかげだ。

できたそばが、ゆであがるまで待つ。
おなかが、ぐうと鳴る。
正直だ。
ただいまの時間は正午。

ゆでたてのそばを食する。
ずるずる…おいしい…

ま、基本ですね、おいしいに決まってる。
「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」 の3たて。

たとえば、
お客様が拙宅に訪れたとき、
そばを打っておもてなしする。
リズミカルに音が響く(これ大事)、
素朴ながら技の見せ甲斐がある。
これ、粋ですねぇ。

そば打ちの道具が
売れているらしいけど、
さも、ありなん。

僕も、心が動きました。

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