五感に勝る情報はない

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YahooやGoogleの検索窓のインターフェイスをデザインして、そこに商品名などの文字を入力して「詳しくはWEBで」と告知する手法。これ、最初にやったデザイナーは偉い。アートディレクター水野学が長野の講演会で「最初にやったのは自分だ」と言ってましたが、おそらく、そうなのでしょう。彼は、徹底的に感覚から入って思考を固めていくタイプですから。

新しい広告表現を生みだそうという現場では、過去の情報や経験はかえって邪魔になったりします。ひとりの生活者になって、自分ならこうするけどなぁ、自分ならこういうのが欲しいなぁ、自分なら…そこにアイデアのヒントがあるのですね。それをカタチにまで表現できるかどうかは次のステップ。

気持ちをニュートラルにして、ヒントを見逃さないように。それが広告クリエイターの習性なのかも知れません。

五感の中でも、あまり具体性が見えてこない感覚。時代の香りを嗅ぎ分ける嗅覚といったものが大事。自分は、その辺はけっこう強いほうだと思うけど、でも広告的感性と表現者感性は似てはいるけど、アウトプットの舞台が違います。広告表現はあくまでもお客様の売上げやイメージをアップすることが目的であって、時代の空気感を表現することは目的ではなく、数ある手法のひとつであります。ここも重要なポイント。

まぁ、いずれにしろ、人間の営みに対して、どれだけ、本質的な部分からアプローチできるかどうか。情報がたくさんあって、知識が豊富であっても、そういう表現者もどきは評論家にはなれるかも知れないけど、クリエイターには不向きなんですよね。また時代の感覚に沿ったようでいても、それがネガティブなほうを志向していたら、消費行動には結びつきません。アーティストとしては格好がついて、いいかも知れないけど、広告クリエイターには不向きでしょう。

最近、生活感覚のない自称クリエイターが多くなっているような気がしたので、どうでもいいようなお話ですが…ちょっとぼやいてみました。


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