審 判 【rough story 85】

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いま、やってることが、ほんとうに正しいのか。
愚問だ。誰も、ほとんど正しいと思ってやってるだろう。
ただ、組織に所属していると、組織としての正しさと
個人としての正しさがイコールではなくなることがある。
いかなる戦争も、その行為は正当化できない。
正論だ。だが、日本という組織は戦争に突入した。
無謀な戦いを繰り広げて、66年前に敗戦。
時代の審判が下されたかのような東京裁判があり、
悪役を生け贄に捧げて、これにて一件落着という筋書き。
あの戦争について語れるような見識は持っていないが…
当時の国民が戦争を受け入れたことは事実であり、
当初、誰もが日本の勝利を信じて疑わなかったという。
もし、その当時の日本に生きていたら、
自分もそうなっていたのではないだろうか。
いつの間にか、個人が説得されてしまう恐怖。
それは、慄然とする仮定であった。
そのプロセスを知りたい。もっと庶民レベルの意識の変容を知りたい。
と思っていたら、つい最近、似たようなことが起こった。
そうか、このように国民は意識を鈍化させられていくのだ。
正しさは、見よう見ようと目を凝らさなければ見えてこない。

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