フルコースの料理ではあったが、途中から、お酒を飲みすぎてしまい、メインディッシュのお肉その他を食いそびれた。
もったいないことをした。
お酒を腰にくるほど飲んだが、それでも意識までは失うことなく最後まで気力で立っていた。
たいしたものだ、自分。
新婦は22歳、私の娘である。
いろいろな気持ちが錯綜するのである。
世の中の親子は、それぞれみんな別々のストーリーを生きている。
別々のストーリーを一生懸命に生きている。
ひとつとして、同じものはない。
その新婦の父というものの気持ちを、いまはまだ書く気にはなれない。
そういうものだ。
ずっと書かないかもしれない。
わからない。
ただ、儀式というものは、やはり、人間の知恵だなということは思った。
儀式によって、人間は、時間にラインを引いていくのだ。
諦めることを教えてくれるのだ。
生きているもの、死んでいくもの、別れていくもの。
あちらとこちらの境界線を教えてくれる。
それが儀式だ。
そう考えると、人間っていう奴は、どうにも、やっかいな存在なのだなぁ。
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