広告批評その他あれこれ

地方都市でディレクターは生存できるのだろうか

2014/04/23
 
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コピーライターがディレクションを手がけるのは珍しいことではない。

広告の世界ではディレクターにもいくつかの呼び名があって、クリエイティブ・ディレクターと言えば、広告づくりの総監督。アート・ディレクターと言えば、ビジュアル面の責任者。単にディレクターと言うときは、その制作現場を仕切る監督。広告制作は、家をつくるのに似ていて、大工や左官、職人たちを指揮する現場監督にあたる人間を広告ではディレクターと呼ぶ。

僕はクリエティブ・ディレクターとして、広告制作のスタッフィングから企画進行、そして全体の予算管理、つまりマネジメントまでを含めて手がけることが多い。

まず、ひとつの広告制作の課題に対して、コンセプトや企画、制作見積をクライアントに提案する。それからその目標を達成するためのデザイナーやカメラマン、映像スタッフを手配する。コピーライターは自分の領域だから、ほとんど自分で手がけるのだが、自分以外のライターが適していると判断した場合は、自分に執着せず、こだわらず、ほかの人間を手配する。クライアントの要望に応え、設定したゴールを達成することが最優先課題なのだ。そこに焦点を絞れば、自分の役割は柔軟に変化する。

たとえば、新聞広告やテレビCFでは、クリエティブディレクターとして関与するのだが、コピーライターとしての比重がやや重い。Webでは、企画立案にプラスして、プログラマーに渡す仕様を煮詰める仕事が多くなり、これはSEの業務といってもいい。Webディレクターには最新システムの知識も要求されるのだ。

最近は、ページモノ印刷物のディレクション業務も多い。例外的に、編集者が先に決まっていて、ディレクションだけを依頼されたのは、あるフリーペーパーの場合。少々、やりにくかったのだが、タイトル、コンセプト、構成、デザインなどのディレクション業務を行なった。また、ある会社の社内報では、企画および編集会議に携わっており、これもディレクション業務のひとつ。自分で文章を書くことは少ないが、全体の企画やデザインのバランスについて、ある一定のクオリティを保持するためには、このような印刷物にもディレクターの存在は必要だと思う。

というふうに振り返ると、実に多彩な業務をこなしているんだなぁ、と我ながら感心する。自分に拍手をおくりたい 🙂  ただ、地方都市のマーケットでは、残念ながら、このようなディレクター業務への理解がまだまだ足りないのが現状である。ものつくりに、コンセプトが重要であるにも関わらず、コンセプトそのものはカタチになる前の考え方であって、その「考え方」に対価を支払うことを理解できずにいる。このままだとプランナーやディレクターは、少しずつ、この街から離れていってしまうのではないか。そんな文化の過疎的な状況で、日々、奮闘しているのでありまする。

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