あなたにも教えたい四万温泉

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 僕が東京時代にお世話になったK氏は、いま群馬県で広告プロデューサとして活躍している。そのK氏がつくったクリエイター集団「プロジェクトK」は、群馬県の広告業界ではけっこう有名になっているようだ。昨年くらいから、僕は、昔のよしみでその末席に加えてもらうことになった。

 10月7日、プロジェクトK(略してプロK)の年に一度の総会。これは参加しなければ、ということで僕も予定をやりくりして往路3時間かけて馳せ参じた。場所は、群馬県の四万温泉、四萬館。かつて太宰治、井伏鱒二ほか、数多くの文人が投宿した歴史ある宿。ロビーには下村観山の掛け軸があり、宿の親父は現中之条町長というから、この近辺ではなかなかの名家に違いない。

 プロKは、デザイナー、カメラマン、建築士、ライターなど、主に群馬県で活動するクリエイターが20人ほど集まって構成されている。例外的に、九州や和歌山など、僕のような県外者も混ざっている。参加資格は、Kというイニシャルが自分の名前のどこかに入っていること。僕はその資格十分。だが、参加したくてもKの文字がない場合は強引にKという名前を入れて参加要件を満たす。たとえば、Atsushiさんは参加したときから、Katsushiさんに改名する(笑)。当日の総会に参加したのは12名。プロKは、単なる仲良しグループではなく、ビジネスとして仕事をいくつも受注しているところが凄い。たとえば、群馬県の観光広報誌やポスター、生協の仕事など、そして地元新聞社から三冊もの温泉本が発刊されているが、この仕掛け人もプロKなのである。年齢構成は、いちばんの若手らしきデザイナーが40歳で、ほとんどが50代のおっさん集団である。

 この総会のあと、宿の宴席で日本酒、ワインが次々と干されていき、場所を部屋に移した2次会でも一升瓶がころがり、談論風発、おじさん連中は、お酒にめっぽう強いのだ。しかも下ネタから上流の話題まで、話が途切れることなく、青春時代の修学旅行のように大いに盛り上がった。上下の関係がなく、横並びにリスペクトしあう、そういう意識がみんなの中に流れていて、ひじょうに居心地が良い。仕事だけでなく人生を楽しもうよ、という考え方も共通していて、経営環境の芳しくないこの時代の空気を突き破ろうという強い意思、いや、やせ我慢、武士は食わねど高楊枝(笑)。気がつけば、夜中の3時。最後まで酔いつぶれなかった強者6人で貸切露天風呂、裸のつきあいをさせていただいた。

 翌日は、代表のK氏とルポライターの小暮淳氏による四万温泉の名所めぐり。本を出したお二人ですから、それはそれは詳しく、贅沢なガイドであります。それから、前橋まで戻り、群馬県庁高層ビルの31階でランチをしながら打合せ。いやぁ、充実した2日間でありました。感謝。

●小暮淳氏のブログはこちら→小暮淳の源泉ひとりじめ

●プロKが仕掛けた温泉本→あなたにも教えたい 四万温泉
■プロKのメンバーがつくったこの温泉本は発売されたばかり。アマゾンで検索してもヒットしなかったので地方新聞社でつくる47クラブのサイトを見たら、やはり、ここでは購入できるようです。著者の小暮淳氏は、プロKの主要メンバー。話題豊富かつ謙虚、やさしい人柄、他人を楽しませる能力を持つ、とっても、おもしろい人ですよ。長野でも、こういう本がつくれればいいな、と思いました。

コメント

  1. 小暮淳 より:

    2日間、大変お世話になりました。
    ますますプロKが面白くなってきましたね。

    現在の目標は、“目指せ温泉大国 長野の温泉本”作りであります。
    夢はあきらめずにいると叶うといいますので、毎日、寝る前に「長野の温泉本、長野の温泉本」と念じてから床に就くことにします。

    奥様にも、よろしくお伝えください。
    また長野で、飲みましょう!

  2. KIKU より:

    こちらこそ、お世話になりました。
    長野は、ほんとに温泉が多いです。
    どこにしようかと、考えながら、眠りにつくことにします(笑)
    それでは、近いうちに再会できることを願いながら…。

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