ドロップボックス 【rough story 74】

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ノートを持ち運んだ覚えはない。
会社で書きかけのノートが、自宅で突然、あらわれる。
まるで超能力者のテレポートのようだ。
さらに続きを書いて、寝て、翌日、
会社に出勤してみると、またノートがあらわれる。
あるときは移動していて、携帯電話を見ると、
そこにノートの記述があらわれる。
これがドロップボックスというクラウドサービスだ。

ずいぶん前から、僕は、WEBサーバ上に、
作業途中のデータをアップロードして、
自宅と会社とのシームレスな作業環境を実現していた。
ドロップボックスというサービスを発想した人と、
その出発点はかなり近いところにあったと思う。
WEBサーバによるパソコンデータの共有という発想。
ただ違うのは、そのときの目線の置き方。
残念なことに、速く走りすぎると、
往々にして、後ろの人が見えない。
先頭集団から、一度、中間までバックして、
そこの目線で、あらためて考えたかどうか。

自宅にこれだけパソコンが普及すれば、
みんなが便利さと不便さを同時に味わう。
早めにそういう環境を実現した人は、
なんらかの解決策を見つけているだろう。
でも、速いことがエライわけではない。
むしろ速い人が遅い人をサポートして、
後ろ向きに応援しながら走るほうがエライ。
なにもエライと誉められたいわけじゃあない。
できるなら、親切な人でありたいなぁ、と思うのだ。

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