餃子事件はどこへ僕たちを連れて行くのだろう

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 有機リン系農薬成分「メタミドホス」や「ジクロルボス」と言った聞きなれない単語が日本中の電波に乗って飛び交っている。
 冷凍食品の売り上げは前年同時期の27%減だそうだ。ギョーザの皮はバカ売れしているようだが、それだけでは食品業界の落ち込みをまったくカバーできないそうだ。

 わが家では、いわゆる冷凍食品の比重がひじょうに低い。肉類や魚類、そしてアイスクリーム程度のものが、冷蔵庫の冷凍室に納まっている。たまに、ミニハンバーガーとか買ってきたりするが、それは、みんなが疲れて料理をつくる気がしない、いざというときのものだ。
 そもそも、昔の人たちは冷蔵庫なんかなくったって、大丈夫だった。で、うちのワイフの関心事は、田舎伝来の保存食。野沢菜の漬物はもとより山菜やきのこなんかを、田舎の人たちは実にうまく加工して保存食としていた。その知恵を盗みたいというのが日ごろからの口癖だ。先日テレビで蔵の中の40樽の保存食が紹介されていた。昔ながらの知恵が、いまも寒い地方の冬の暮らしを支えている。感動ものである。

 さて。今回の餃子事件は、テロとの関連もクローズアップされつつあり、まだまだ収束する気配はない。もし「食」のテロが事実なら、日本のように自給率の低い国は死活問題だが、現段階でこのことに言及するのは性急ではある。

 もうひとつの側面、この事件をきっかけに食生活を見直す家庭が増えたのは、個人的には、いいことだと思っている。地産地消とか自給自足とか、その辺に、みんなの目がもっと向いていったほうがいい。食を考えることはエネルギー問題を考えることでもある。新しい社会の枠組み、経済のシステムをそろそろ真剣に考える時期に来ている。小さなアイデアをみんなが出せば、どこかでブレイクスルーはずだ。そのための企画を考えて、そして実現するための仕事をやっていきたい、と僕はいまさらながら思った。

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