ともに生きる覚悟

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 生きている者たち、生きとし生けるすべての草木、魚、獣、虫たち…生命の連鎖につらなる仲間たちと、ともに生きていることは、誰にでも理解できるだろう。だが、いまは記憶のなかだけに生きる人々、亡くなったすべての死者たちと、ともに生きていると実感できる人は少ないのではないか。かつての日本人は、昨日のことのように死者たちの話をした。仏壇の前では、会話さえしていた。

 自然や地球との共生という口当たりのいいワインに酔いしれる時代は、もう終わっている。メメント・モリ。それは、インド洋の向こうではなく、自分の家のトイレの排泄物からだって感じられる。ちょっとのイマジネーションと勇気があれば、その戸の向こうにいる死者たちとあいさつを交わすことだって、できるはず。敬意をもって接すれば、怖くはないだろう。むかしの日本人がそうだったのだから…。

 死者たちと生きる覚悟を、いま、きみはもっているか?

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