今年は西暦2011年。この暦は、正確にはグレゴリオ暦という。
マヤ暦というのは、非常に複雑だが、かなり
現代の天文学による正しい値に近いらしい。
詳しいことは、説明を読んでも、わからない。
紀元前3000年、つまり、いまから5000年前の人たちが、
高度な天文学や数学を駆使していたことから、
その不思議さ、神秘に浪漫を感じて、
マヤ文明についての研究は、
一部のマニアの間で盛んなようだ。
そのような古代文明の神秘に、
僕は、まったく興味がなかった。
ある日、ある女性が、僕をマヤ暦で占ってくれるという。
青とか黄とか赤とか、猿だとか炎だとか、
わけのわからないテクニカルタームが出てきて、
聞いていても、その単語たちは頭の中をスルーしていった。
しかし、性格に関しての指摘は、
なんとなく頷けるところがあった。
占いなんてものは、
人間の心理に精通した
言葉を上手に配列したものだから、
誰にとっても、当たっていそうな
言葉を選んでいるのだ。
だが、そのような言葉を編み出した
その知の蓄積は、それだけでも凄いとは思う。
当たっていると感じたのも、
自分にとって正直なところだ。
マヤ暦の歴史を思うと、
5000年前から、人間って、
あんまり、変わっていないんだ。
嬉しくもあり、寂しくもあり、
マヤ暦で占われたそんな夜。