おもしろいインタビュー記事

Web論
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Twitterがらみで紹介されていた、ITメディア掲載の梅田氏インタビュー記事が面白かった。

>>日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く

とっても挑発的なインタビュアーで、それに対応する梅田氏も開き直ったり、素直な感情のゆれが表現されていて、記事そのものがよくできていた。

梅田氏の著作は、「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)」がベストセラーで話題になったときに読みそびれていて、そのまま未読。梅田氏にも、たいして興味がなかったけど、この記事を読んで興味を覚えた。遅すぎる?このインタビューでは新刊「シリコンバレーから将棋を観る―羽生善治と現代」を出したことから、WEBから将棋への興味の移行について問いただすことから始まっている。

本音を聞きだすのはインタビュアーの腕の見せどころだ。本で読めばわかる内容は、聞いてはならない。取材記事では、むしろ、人間性が出てくるような問いを投げかける。

僕が感心したインタビュアーの質問はいくつかあるけれど、引用先のサイトから一部分だけ抜粋するのは失礼を承知で、原文サイトをあたってくれることを前提として、あえてワンフレーズを引用する。

たとえば「――言えないんでしょうか。どう批判されても、言えばいいのでは。」の一言。

梅田氏はとっても理性的で知的レベルの高い方。そういう相手に対して、ちょっと理性の土俵から引きずり出して、感情の部分があらわになるよう仕掛ける言葉。

この言葉を受けて、梅田氏から「はてなが大好きだし」や「僕は「ふざけるな」と。」という発言を引き出した。(これだけ抜き出してもなんのことやらわからない…サイトを当たってください)

こういう挑発的なインタビューの技術は、やりすぎると、嫌な印象だけが前面に出てしまうが、バランスよく人間性が出ている取材記事は気持ちいい。

このような面白い取材記事が、雑誌や新聞などの旧来メディアではなく、Web上の記事として掲載されたことが、素直にうれしい。質の高い記者が旧来メディアに魅力を感じなくなり、むしろWeb業界へどんどん進出してきているように思う。

旧来メディアの記者たちは、ネットメディアを新参者として今まで斜めに構えて読んでいたかもしれないが、このような現実にもっと危機感を覚えたほうがいいだろう。

さらに言えば、これはお金にならないメディアとして後塵を拝してきたインターネットメディアに、お金がどんどんまわるようになり、しっかりと成熟してきた証しでもある。

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