SNSとブログの境界線

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 SNS、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービスは、大手mixiをはじめ、さまざまなSNSが登場している。ほとんどのSNSが招待制を採用しており、通常のインターネットによるつながりよりも、安心できるネットワークという印象が多くの人の心を捉えたのだろう。いまさら説明するまでもないとは思うが、いちおうmixiより引用。

ソーシャル・ネットワーキング サービス『mixi』
mixiは、2004年2月に開始した日本初のソーシャル・ネットワーキングサービス(SNS)です。企画当初より、「居心地の良いサイト」「身近な人や、趣味・興味が同じ人との交流」をコンセプトに開発が行われ、今では1110 万人以上の方にご利用頂いています(2007年7月31日現在)。

地元の長野市にも、すばらしいSNSがある。その名もN「エヌ」。現在会員数は、4月に2000人を超えたレベル。会員数は、多ければいいってもんじゃない。少ないながらも、地域づくりを考えていこうとするメンバーが多ければ、地域SNSとしてはその目的に近づいていけるだろう。Nの目的を下記引用する。

N[エヌ]は、長野県を「もっと面白くしたい」「もっと面白いはずだ」と思っている有志が集まって始まりました。より大勢の方々に参加していただくことで、より多くの面白い情報が集まり、それらの情報を創造的な視点で再構築、発信してゆくことによって、長野のいろいろな、ひと、まち、地域、場所、もの、文化の放つ魅力が大きくなってゆくことを目指しています。

 SNSは、今までインターネットの便利さを受け身で享受していた人たちに、より簡単にアクティブに関わる方法を提供した。つまり、HTMLの文法なんか知らなくても、自分の日記のページをすぐに立ち上げることができる。これは、ブログサービスを使うことでも実現できるのだが、さまざまなデザインを選べるブログよりもさらに敷居が低く、しかも自分を招待してくれた人が、まず、自分の日記の読者になってくれることがほぼ約束されている。これは大きな違いだろう。
 ブログは、自分のつぶやきを書いたところで、プロモーションしなければ、誰にも読まれない。読まれない文章を書くことは、虚しい、続けることも難しい。
 SNSの日記なら、まず招待者の友人がコメントをつけてくれる。いろいろなコミュニティに入り、気の合いそうな他人にネット上の友人(マイミク)になってもらう。マイミクを選ぶ際に、相手の日記を読み、相手のことを知ることができ、すこし安心。気に入った相手に、コメントをつける。コメントを返してもらい、さらにマイミクの輪が広がっていく。携帯電話からの日記書込み、閲覧という仕掛けも人気に拍車をかけ、mixi依存症という言葉が生まれるほど、ハマッテしまう人も出てきた。

 このSNSの重要な機能の中に、「あしあと」機能がある。どのような友人や非友人が自分のアドレスを訪問したのか、わかってしまうのだ。「あしあと」を見ると、ずらっと訪問者の名前(ハンドルネーム)が現れる。これは、すごいシステムだと思った。今までのインターネットの常識では、アクセスログからは訪問者個人を特定できないことになっていた。プロバイダ名とかIPアドレスはわかるのだが、どこのだれそれが自分のページを見に来たのかは知りえない。(個人がグローバルIPアドレスを持ち、そこから安易にアクセスしてきた場合は、その個人は特定されてしまうが、そういうことをやろうとする人はしっかりと対策しているはず…。)
 ネット初心者がよくビビル例。いかがわしいサイトを閲覧して、「あなたはメンバー登録されたからウン万円を1週間以内に銀行口座に振り込んでください」と画面に表示される。これは、個人を特定できていないのにIPアドレスなどを、その根拠にして、個人に脅迫をかける悪質なケースだ。
 話は少し横道にそれたが、要は、「あしあと」機能がSNSを特徴付けるものだということ。そして、この「あしあと」を辿って、仲間が増えていくというスタイルを多くの人たちが支持したということだ。
 最近、この「あしあと」機能がSNSではなく、一般のネットでも実現しようという動きがあることを知った。新しいシステムの名前は「あし@(あしあっと)」と言う。

あし@を簡単に説明すると、これまで同一ブログ、同一サービス内でしか実現できなかった閉鎖的な足跡の機能を、特殊な技術を使うことで開放し、色々な会社が運営している多くのサービスをまたがって足跡機能を利用できるようにした画期的なサービスです。(設置は簡単。ブログパーツを貼るのと同じで、専用タグを貼るだけで、あなたのサイトに設置できてしまいます。)

ブログサービスの枠を超えたより大きな範囲で、色々な人との出会いの可能性、新しいコミュニケーションの可能性を「あし@」で広げてみませんか。

「あし@」公式サイトはこちら・・・http://www.ashia.to/?cid=eg001

今までのブログ・サービスでも、同一サービス内であれば、同様のことを実現していた会社はあった。この「あし@」がちょっと画期的なのは、さまざまなブログ・サービスを「あしあと」によって、つないでしまったということ。ブロガー(ブログを書く人)とブロガーを結ぶためのシステムとしては、今までは各種の「ブログランキング」や「あわせて読みたい」などがあった。このようなブログ同士の連携に対して、ブロガーが積極的なのは、このネットワークによって読者に関連性の高い情報を提供しながら、自らの読者も増やすことができるからだ。

 SNSがそのコミュニティの機能を洗練させ、オープンなブログにヒントを与え、似たようなシステムが開発される。オープンな映像投稿システムが脚光を浴び、似たようなシステムがSNSに導入される。SNSとブログは、もともと近いシステムではあるが、会員制クローズド・ネットと誰でも閲覧できるオープンなネットと、住む世界が違っていた。しかし、最近は融合するような試みが目立つようになっており、それに伴って新たな問題点も出てきてはいるのだが、しばらくは、この境界線上のエキサイティングな動きを注目したい。

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