声 【rough story 40】

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よく言われる。人を好きになるのに理由はない。
でも、それは、ふられた人を傷つけない方便であって、
だれにでも、なんらかのツボがあるとにらんでいる。
僕の場合、それは、相手が話すときの「声」だ。
気に触る声、うるさく感じる声、頭痛がしてしまう声、
そういう声の持ち主がたまにいる。
心地よい声、聞いていたい声、慰められる声、
そういう声の持ち主にもたまに出会う。
あくまでも自分の感覚だから、いい加減な判断基準だけど、
いい声から、いけない声まで、長いものさしのなかに、
これまで出会った人すべての声が入ってる。
何を言ったかという会話の内容よりも、
どういう話し方だったか、その声のほうが、
心の奥にまでいつまでも響くような気がする。

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