花の名前を覚えるということ

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5月18日、日曜日、快晴。わがオトナリ飯綱高原では、杜の講座という名前で自然観察ウォークというイベントが開催された。参加者総数は、120名超。2班に分かれて、飯綱高原の周辺の森を散策した。花の先生や鳥、動物の先生がいっしょに歩いて、ポイントで解説を加えてくれる。いやあ、とっても勉強になりました。今まではなんとなく歩いていた道も、そこに先生が立って、いろいろ説明してくれると、単なる自然の風景がダイナミックな物語になるのですね。たとえば、木の実が落ちていて、それが虫食いのようになっている。これは長さ10センチくらいの小さなネズミが食べたとのコト。このネズミをふくろうが餌にするらしい。ふくろうがたくさん棲息しているこの辺では、夜になると、その鳴き声を聞くことができる。小さな木の実を手にとって、そこから動物たちの物語りを紡ぎ出すことができる。すごいことです。

花の先生は、道端に咲いている花や草をすべて知っている感じ。これは、なになに。あれは、なになに。と道すがら花の名前を言うのだが、とてもじゃないが覚えきれない。そこで先生いわく、「気になる花があったら、自分で勝手に名前をつけてください。私のむらさき花とか、なんでもいいんです。そのとき、わからなくて、勝手に名づけて、自宅に帰ってから辞典を調べて名前を覚えるんです。そうしてひとつずつ覚えていけばいいんです」

なるほど。名前をつけることで、その花に愛着がわくよね。僕は、コピーライターとしていろいろネーミングもやってきたけど、名前をつけるということの本質的な意味がわかったような気がした。

愛することのひとつの方法、それが名前を呼ぶことなんだ。

その日、いちばんキレイに咲いていた花がある。水芭蕉はもう終わっていて、リュウキンカが少し残っていたけど、この日の主役はこの花。ふたつの茎が伸びて、可憐にふたつの花が咲いている。

そこで、句が、浮かびました。

咲いている ふたりいっしょに にりんそう

背伸びして かわいさ競う にりんそう

わかれても 並んで咲くよ にりんそう


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