ある音楽 【rough story 10】

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はじめは、ちいさな感情のゆらぎ。
さざ波のような、そのゆらぎのなかへ、
おもいがけなく、ちいさな石が落とされる。
同心円状に波紋がひろがって、
果ての壁にぶつかって、帰ってくる。
波が波を微細な響きに変えていく。
そして、すべての響きは、調和をめざす。

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