BMWというクルマ

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人や荷物が移動するための単なる手段。僕はクルマのことをそう考えていて、いわゆる世のクルマ好きの気持ちが本心からはわからなかった。仕事柄、クルマに対するこだわりが男たちの話題として大切なものであることも知っていたし、特に外国のクルマっていうのは、何か違う世界があるんだろうな、とも思っていた。

クルマ 友人のデザイナーがBMWに乗っている。Z4というカブリオレのスポーツカーだ。それは、美しいボディを持っていた。シンプルで美しい。造形デザインとしては最高の賛辞の言葉を送りたい。

それからBMWのディーラーに寄る機会があって、ほかのクルマも見せてもらったのだが、どれもシンプル。しかも美しいのは、なぜだろう。国産のクルマにはない美意識を感じた。ボディの下側がまったいらなのも、まいった。空力特性から、フラットにしたらしい。エンジン部のレイアウトも、すっきり。こうしたフラットやすっきりの根底には、合理的な機能的な理由ではなく、やはり美意識が作用しているように感じた。

いま国産車に乗っているのだが、美意識のかけらもない。とほほ、である。意外なことに、BMWは女性オーナーも多いらしい。そうか。BMWに乗る人たちは、この美意識を共有したいから、選ぶのだろうな。

BMWに限らず、VWもAUDIもFIATもほかの外車もそれぞれ美意識をもっていて、それぞれに主張している。国産車ではなく、外国車を買う人たちは、道具を買うのではなく、価値観に対して、投資しているのだ。美術品が高価だからといって、その価値を認める人にとっては当然の価格である。

BMWは、東京六本木界隈のデザイン会社社長にとって定番のクルマであって、それで変な先入観があったのだが、あらためて接してみると、その美意識はたいしたものだと思った。

まぁ、われら庶民にとっては、高嶺の花。高値の車。中古車なら、ローンでも組めば、なんとかなるのかな、なんて、思ったり…いやいや。

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