「不支持が力を持つ時代」の気分を読む

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僕が楽しみに読んでいるブログのひとつ、ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)。毎回、とっても触発される内容ですが、この記事には特に共感を覚えました。

「不支持が力を持つ時代」

今回の選挙に関して、いろいろ感じるところがありまして、それを一言で見事に言い切ってくれました。積極的な「支持」ではなく、消去法なんだけど、結果として、それが一方のほうに有利に働いてしまう。前回の衆議院選挙でも、けっして、強い支持があったから民主党が勝ったわけではなく、与党がだらしなかったから、お灸をすえてやろうという気分が強かった。それで誕生した新しい政権に対しては、チェンジへの期待が大きかったけれど…それが今回の選挙後との大きな違い。期待感の乏しい失望票が大きな流れをつくり、選挙後も、その失望がまだ宙に浮かんでいる感じ。これで時代が変わるんだ、というわくわくはありません。現在の与党にお灸をすえただけ。

時代の気分、という捉えどころのないものを、広告業界に生息する僕たちは、つねに探ってしまう習性があります。生活者は、いま、どんなコトやモノを求めているんだろう、って、つねに考えています。難しいんですけどね。時代の気分を探るのが、職業病なのかもしれません。

選挙というのは、民意を問うものですから、大衆のイメージがかたちになって見えてきます。みんなが一斉に同じ方向を向くより、今回の選挙のようにバランス感覚があったほうが健全という見方もできます。それでも、何か、これじゃ、前へ、進まないよなぁ、という停滞感をみんなの中に残してしまったのはないか、と。

冒頭のブロガーは「不支持が力を持つ時代だから…小さくあれ。具体的であれ。積み重ねろ。」と書いています。納得です。僕らにいま、できるのは、おそらく、そういうことなのでしょう。広告の世界から、大衆が消滅しつつあり、選挙で垣間見えた大衆も小さな声でノンと呟くだけ。その小さな否定に対して、広告の世界でも、地道に説得をしていく必要があるのでしょうね。そんなあれこれを、今回は、mb101boldさんのブログ記事から考えさせられました。

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